2008年04月27日


ファミコンのカラーはなぜ3色か?【ゲーム機のハードウェア・色のひみつ】

       
       
       
       
       
       
       
       

ファミコンは発売当時、群を抜いて奇麗な映像が表現できるゲーム機でした。今見てもドンキーコングとか、マリオブラザーズとか、初期のゲームは、今の最新ゲームに見劣りしないほど、とても奇麗です。でも、実はファミコンで1キャラクターに使える色はたったの「3色」。…どうしてもっとたくさんの色が使えないんでしょう?


 
  たった3色から、たくさんの物が生まれました

どんなにゲームが進化しても、いまだにファミコンゲームの完成度に驚くと言うか、それを超えられないでいるんじゃないかと思う事がよくあります。ゲームハードも随分と進化して、今は色の制限などほとんどないですが、昔の人は苦労してゲームを作ったのです。

意識してみた事がない方がほとんどでしょうけど、任天堂が1983年に発売したファミコン(ファミリーコンピューター)は、1つのキャラクターにたった3色しか使えないのです。なので、マリオもゼルダも、みんな3色で作られていたわけです。



 

1キャラクターに3色。正確に言うと、3色+透明1色の4色で構成されています。透明部分は、後ろにある背景や、重なっている別のキャラがそのまま透けて見えるわけです。では、なぜこの4色と言う数字が出てきたのかと申しますと…


  ゲームハードはビットの世界

ゲームやパソコン業界では、ビットと言う最小単位がありまして、これが1か0の2種類しか表現できないわけです。例えば、これをそのまま並べてキャラクターを描いた場合、0の部分が透明、1の部分は赤などと決めて、こんな感じで絵が表現できるわけです。

       
       
       
       

1ビットを縦に4つ、横に4つならべて、計16ビット。これで、アルファベットの「A」が描けました。このまま、ビットを並べていけば、大きな絵も描ける事がわかると思います。でも、色を増やしたい時はどうするのでしょう?

その答えはこうです。「1マスを2ビット」にする事。1ビットが2つならべば、組み合わせで下のような4種類のパターンが作れます。

「00」 「01」 「10」 「11」

この4つそれぞれに違う色をあててあげれば、4色が表現できる事になりますので、透明を除いて3色の絵が描けます。

       
       
       
       

…顔のような…。まぁ、大きさが足りないのでこんなもんかな(笑) 実はこれが、ファミコンのキャラクターの色が3色である事の秘密です。ゲーム機やコンピューターの世界では、2色の次は、必然的に4色である方がデータ構造や処理上、都合が良かったわけです。

でも、ビット数が増えれば格段に表現力が上がっていくのがわかると思います。同じように1つのマスに3ビットを当てれば、

「000」 「001」 「010」 「011」 「100」 「101」 「110」 「111」

と、8種類の表現ができるので、7色+透明の絵が表現できる事になります。


  導き出された絶妙なハード設計

じゃ、「もっとたくさんビットを並べて奇麗にすればいいんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかと。…ごもっともです。でも、そう簡単にはいかない事情がありました。それは、ゲーム機に搭載するメモリーの容量。

今でこそメモリー(半導体)の容量はとても多く、安くなり、ニンテンドーDSやWiiのようなゲーム機にはたくさんのメモリーを積む事ができます。でも、考えてみれば同じパソコンでも、メモリー容量が多いパソコンの方が高い価格で販売されている事をご存知だと思います。

やはり、メモリーも物理的な資源ですから、多ければ多いほど値段が高くなり、ゲームハードやソフトの値段が上がってしまうのは、今も昔も同じです。

それに、当時は、例えばたった32KBのメモリーでも数千円〜数万円するという世界だったのですが、今は1GBのパソコン用メモリーを買っても、2千円ほどしかかかりません。1GBは1024MB、1MBは1024KBですから、1GBは約104万KB。32KBの実に「3万倍」(笑) 1ビットが8つ、8ビット=1バイト。1バイトが1024個集まれば1KBです。

そのため、当時の家庭用ゲーム機なんて、1キャラクター1色なんて物もたくさんありました。そんな中ファミコンは、ゲーム機本体の価格とのバランスなど、絶妙なハードウェア設計で、1キャラクター3色と言う仕様に決めたわけです。


  ファミコン初期のゲームの方が奇麗なわけ

最後にファミコン後期のゲームより、初期のゲームが奇麗に見えるわけを、すごろーなりに考えた答えとしてお話します。ファミコンのハードは、1キャラクター3色であれば、好きなだけ色を使えるというわけではなく、「パレット」と呼ばれる色の組み合わせから選択する事しかできませんでした。



ファミコンのパレットは、キャラクターに使う3色の組み合わせを、一度に4つだけ用意できました(背景用にはこれとは別の4組のパレットが使用できる)。そう、たった4つです。なので、実質画面上には同時に12色(背景を除く)しか出せない事になります。

 

マリオが出て、クリボーが出て、ノコノコが出て、パックンフラワーが出ると、もう別のパレットは使えません。と言うことは、同時に出したいキャラクターを考慮して、別のキャラクターでも共通のパレットを使うように工夫しなければいけませんでした。

これこそが、後期のゲームより、初期のゲームが奇麗な秘密なのではないでしょうか。つまり、後の方のゲームは、より複雑になり、たくさんのキャラクターが登場するようになりましたので。時代が要求するゲームが、ファミコンハードでは表現できなくなってきたと言ってもいいかもしれません。

 

それからもうひとつ、後期のゲームは背景の表現にも凝った物が多くなりましたが、初期のゲームは逆に、キャラクターが重なる部分が黒1色の物が多かったのです。背景が黒であると決定しているなら、キャラクターの透明部分をあたかも「黒」のように使って、まるで4色で描いたようなキャラクターが表現できます。そう、これが、初期のゲームが奇麗だった2番目の秘密ではないでしょうか。


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